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◎鳥島近海の地震と慶長地震について

◎鳥島近海の地震と慶長地震について
2024年9月24日、鳥島近海でM5.8の地震が発生し、伊豆諸島と小笠原諸島に津波注意報が発表され、最大50cmの津波を観測しました。
なお、去年10月にも同じようなことが発生しており、去年は海底火山の噴火によって、津波注意報が伊豆諸島や小笠原諸島だけでなく、西南日本の太平洋沿岸にも津波が押し寄せました。

これらの津波は、過去に起きたある地震とよく似た特徴を持っていることが指摘されています。
それが1605年に発生した慶長地震です。
慶長地震は政府では、南海トラフで発生した地震だとされているのですが、南海トラフ沿いで発生した地震だとするには、次のようにあまりにも不可解な点が多いのです。 

【慶長地震】
●地震動
信憑性の高い揺れの記録は関東だけ。
●津波
外房で3〜5m、八丈島で10m以上、徳島県で5〜6m程度など

【不可解な点】
●地震動の到達範囲が、南海トラフ沿いで発生した地震とするには、西南日本で信憑性の高い揺れの記録がないのは説明ができない
●津波の到達範囲が、南海トラフ沿いで発生した地震とするには説明ができない

まず、一つ目ですが、仮に南海トラフ沿いで発生したとするなら、トラフ軸寄りでM7.9となるのですが、関東では揺れの記録が残っている一方で、西南日本に残っている揺れの記録は京都の一件だけしななく、西南日本で有感記録が残らないのが説明できません。
次に2つ目ですが、南海トラフ沿いからある程度離れている千葉県の外房や伊豆諸島などで津波が高くなることも説明できないのです。

そこで、今まで焦点に入れていなかった伊豆・小笠原海溝も含めることにしました。伊豆・小笠原海溝は、他の海溝と比較して急角度に沈み込んでいるため、巨大地震は起きない今までなっていました。
それを大きく覆す地震が2010に発生した父島近海で発生した地震です。
地震動の到達範囲を見ると、関東などで揺れを感じた一方で、西南日本では何と一切有感にならなかったのです。そして、津波の到達範囲も見ると、伊豆諸島や千葉県の外房で高くなり、西南日本の四国や九州などでも高くなっていたのです。
このように父島近海の地震と慶長地震はよく似ていることがわかります。

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