白い骨の唄 怪談恋慕「近づく者」

白い骨の唄 怪談恋慕「近づく者」

沖縄では、
「無理心中」「自害」「自殺」は、沖縄の伝統文化・宗教観の中で、絶対にしては、いけない行為です。
そんな土地柄から生まれた。 白骨節(しらくちぶし)。

白い骨の唄というお話になります。

私は
白い骨になって… 白いビーチの砂と一緒に

骨は
さらされて、さえ…

死んでも…。  惜(お)しむ人はいないのだ。
互いに死を決断し、  愛する彼と手を取りて
夜の海に身を投げてしまった。

離すなよ。

手を取り合って、 死出の旅(しでのたび)に行くまでは、

一緒だよ。

二人は、
無理心中の契(ちぎ)りを結(むす)んだ約束は、固く。
信じていたからこそ、命も捨てた。

けれども…
あの人は…

命惜(いのちお)しさに 私の手を振り払い。
彼を頼(たよ)っても、つき放(はな)す。 すがったとて…。 押し放す。
無情にも、私一人。 荒波の中に捨てられて…。 
行方知れずになってゆく。

そんな…、 意味の唄(うた)が、
沖縄には、あります。


そんな唄の中から、派生(はせい)してゆく、語り事(かたりごと)
「うむい、くとぅっばっ」が、あるのかもしれません。
(沖縄の方言 うむい。は、思い。くとぅっばっ。は、言葉。)
派生(はせい)という言葉の意味は、ある源から別の物。または、事が枝分かれして、生ずることを意味するそうです。
そんな風に 派生して、枝分かれした。白い骨の唄の続き【うむい、くとぅっばっ】  日本語に訳すと、【思い・言葉】の、お話になります。


                         (くとぅっばっの物語に、つづく)

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